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被災した物流現場を歩く(3) 道路インフラ―東北自動車道(2011/04/25)

被災した物流現場を歩く(3) 3月24日に一般車両の通行止めが解除され、全線開通となった東北自動車道。被災地と首都圏を結ぶ物流の大動脈が開通したことで、救援・支援物資は円滑に供給されるようになったものの、道路そのものは「完全復旧した」とは言い難い状況にある。同道を北上していくと、福島県に入った途端、「段差あり」の標識を数多く目の当たりにするようになり、そのたびに車内で激しい揺れに見舞われる。


被災した物流現場を歩く(3) 地震によって段差や亀裂が生じた道路の修復は、黒いアスファルトで埋めただけの応急措置にすぎない。被災地にヒトやモノを迅速に送り込むべく道路の開通を最優先にしたためだ。仙台までの区間でいったいどれだけの「段差あり」が存在するのか。車中で指折りのカウントを試みたいが、あまりにも多すぎて途中で断念した。この東北の大動脈がドライバーや同乗者に段差による不快感を与えることなくスムーズに通行できるようになるには、どのくらいの歳月が掛かるのだろうか?


被災した物流現場を歩く(3) 東北エリアには電子部品や精密機器など非常にデリケートな製品の生産拠点が集積している。たとえ、こうした生産拠点が復旧・再稼働に漕ぎつけたとしても、道路が凹凸のある状態のままだと、製品を積んだトラックの荷台部分が大きく振動し、せっかくの製品に荷痛みなどが発生する可能性が高い。衝撃を吸収するエアサス車の投入はもちろんのこと、製品には通常以上に緩衝材を多くセットするなどの配慮が必要になるだろう。


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